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日々雑感:シャンプーは3日に1回で

【カテゴリ】 日々雑感 2011年05月01日

 シャンプーを毎日なさっているあなたに質問です。あなたは、激しい肉体労働をしていますか。ひどい脂性ですか。汗かきで困っていますか。それならば、毎日シャンプーする理由があると言えます。
 そうではない人で、もし毎日シャンプーしているなら、さらに質問です。あなたは、ウールのセーターを、着ていなくても毎日洗濯しますか?ウールは羊の毛ですから、人間の髪と基本的には同じケラチン蛋白です。ケラチンは水に弱く、また洗剤類により損傷します。汚れていないセーターをもし毎日お湯と洗剤で洗ったら、セーターはぼろぼろになりますね。
 シャンプーは、特殊な事情がない限りは、3日に1回程度で十分なんですよ。汗だけなら、実はお湯できちんと落とせるので、洗浄剤(シャンプー)はいらないのです。講談社少年マガジンの人気コミック、ゴッドハンド輝の最新号(56巻)の巻末には、温水シャンプーも話題が載っています。要するにシャンプー剤を使わないでお湯だけの洗髪のこと。頭皮のかゆみ、ふけ、匂いがなくなったという声が多数よせられているそうです。
 えーっと思う方もいるでしょう。しかし主要先進国の一般アンケートでも、シャンプー毎日の人は少数で、むしろ3日に1回程度の人が多いのです。
 シャンプー剤の主成分は界面活性剤と言いいます。油分を包み込んで水にとける形にして、洗い流すのが基本。ところが、人の(動物もですが)皮脂は、目の仇にして落とさなくてはいけないどころか、とても大事な役割があるのです。まず撥水(水をはじくこと)。毛根から出た皮脂は、髪の毛にからんで天然のコーティング剤となります。日本女性本来の長く美しい黒髪のつや、あれは皮脂のおかげ。他に、頭皮の皮膚常在菌(最近は美肌菌と呼ばれます)と協調して天然の弱酸性のバリアを提供してくれます。これが、他の有害な菌から肌を守ってくれるのです。
 たまりすぎた皮脂はさすがに洗うべきでしょうが、きちんとした石鹸洗髪ですと、落ちた皮脂は回復に2~3日かかることがわかっています。ですから欧米のシャンプーの回数は理にかなっているのです。ましてや日本人は、白色人種より皮脂が少ないのです。
 汗を落とすならお湯のみで洗えばいいので、毎日必ずシャンプー剤を使わなければいけないとというのは思い込みに過ぎません。また、皮脂は老化とともにどんどん減ってきますから、若い人が毎日皮脂を洗い落とすのは、自ら老化を促進しているようにすら見えますね。
 シャンプーが大好きでとにかく毎日洗いたいあなたや、脂性で毎日洗髪が欠かせない方を批判しているのではありません。疲れて毎日のシャンプーも負担だとか、頭皮がかさかさでかゆいのがシャンプーのせいと気がつかない人までが、毎日洗わされている現状がおかしいと思っているのです。自分の頭皮を観察して、自分の生活の現状に合わせて、適正なシャンプーの回数を見つけてみてはいかがでしょうか。
 ps;多くの人が無意味ななシャンプーをやめれば、この震災の非常時に、貴重な水や電気・灯油などのエネルギーをかなり節約できるのですが。

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